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スマリヤン自伝、フィッシャー裁判第二回口頭弁論、ヴェイカンゼー

05/01/31
 最終日は多くの棋士が早めのドローに終わるなか、最下位のソコロフから一点を取ろうとアナンドは頑張っていたが、黒番では仕方ない。ポーンを得したものの駒繰りが窮屈で不利にさえ見えた。どうにか引き分けて終了。かくてレコの単独優勝である。予想外だが、彼らしく彼だけが一敗もしていないのが大きかった。びくともしないレコに相手から崩れてしまう感じは、3年前のドルトムントで優勝した頃を思わせた。リナレスが面白くなった。グリシュクは4位で、棋譜の内容からしても、「彼は頑張る」という私の予言は当ったことにしてもらえるだろう。B組はカリャーキンが優勝。オリンピアード以来の好調が続いてる。シロフもイワンチュクも居なかった今年のヴェイカンゼーは、来年ますます世代交代が進むわけだ。
 ところで、畏友からメールがあり、明日はフィッシャーの裁判の日だが、一般の傍聴は認められないようだ。「弁論準備手続」というやつで、普通の裁判とは違うらしい。
05/01/30 紹介棋譜参照
 ヴェイカンゼーは12Rが好局の生まれやすいラス前である。トパロフ対レコはドローだったが、アナンドがアダムズを倒した。中盤の入り口みたいな段階でパスポーンを作ろうと、駒損の交換をした作戦が成功したのだ。アナンドらしいすっきりした勝ちでもあり、これを紹介棋譜に。かくて半点差で最終日を迎える。これから観戦するつもりだけど、終わってるかな?
05/01/29 紹介棋譜参照
 NHK衛星で将棋のバラエティー番組。面白かったが、ヴェイカンゼーをお伝えするのが私の役目だろう。でも、矢崎滋ってチェス歴20年なんだって。
 11Rはレコだけが勝った。相手は、ぶつかって勝手にひっくり返った感じだ。アナンドはまた凡庸なペトロフでドロー。どうやら見えてきた。すごかったのがクラムニク対グリシュクだ。後者のルーク捨てに始まり、図で21.Bf4である。もちろん黒は21...g5、それを待って22.Bxg5と指した。私は中継のミスだと思って観戦を止めてしまったほどだ。終盤も難しく、ChessTodayによれば、グリシュクが負けのところ、「夢のようなリカバリーをひねり出して」ドロー。これを紹介棋譜に。また、B組でカールセンが古豪ニコリッチを綺麗に倒した。捨てたポーンを取らせる暇を使って相手にキャスリングをさせず、そして、自分の駒はQ翼に寄ってるのにK翼で軽く一本勝ち。これも紹介棋譜に。
05/01/28
 一月の映画のムダ話を。タルコフスキーが好きであるからして、私は退屈映画の耐性に秀でた人物である。そこで「オランダの光」を見に行った。オランダ独特の柔らかい日差しは、前世紀初頭の干拓によって失われてしまった、という説がある。それは本当なのか、つうか、そもそもオランダの光とは何なんだ、という記録映画である。製作協力した会社に「AVRO」の4文字を見つけてつい興奮してしまった。問題は明解で、オランダの伝統的な"くに産み"の事業である干拓がオランダの光を奪ったのかも、という悩ましい皮肉である。しかし、映画はまったくそこを忌避した。ひたすら、美しいオランダの風景とオランダ絵画を見せ続け、それを分析するだけだ。監督は忌避したのではなく、あまりに明解なこの問題に気づいてないふしさえある。美しい映画だが、美とはそういうもんなんだ、と思った。
05/01/27
 10Rは大きかった。トパロフ対ポルガーは、二枚ビショップで敵陣を貫くトパロフが作戦勝ちしたように思ったのですが、不可解な駒損になり、そのまま敗退。アナンドはファン・ヴェリーに三つもポーンを得して圧勝の態勢になりながらドロー。モロゼビッチ対レコは、レコが駒損の終盤をしのいでドロー。かくて、レコが単独トップ。アダムズ対クラムニクはあっさりドロー。クラムは8と9Rは何とか勝とうと手数を伸ばしてましたが、この相手では指し続けても勝てる気がしなかったでしょう。
05/01/26 紹介棋譜参照
 話題満載の第9Rでした。トパロフ対アナンドは凡庸なペトロフでドロー。レコはショートを破って再び首位に。私の目にはショートが精細を欠いたように見えました。敗者の弁は、「あいつはすごく強い。予習も理解度も戦術も、みんな俺より上だった」。他にもいろいろあったけど、ようやくモロゼビッチの話が出来るのがうれしいです。0勝5敗2分という最低の始まりから連勝で最下位を脱出しました。特に二勝目がアルビン・カウンターギャンビット。たまに彼はやるんですが、私は初めて見ました。これを紹介棋譜に。図は最後の場面で要点はd1の白ルーク、ここで決め手が出ました。まず28...Ne4、そして白の29.Bxe7に構わず29...Nxf2です。わけわからん戦いでした。
 Bグループではコステニクの順位が落ちていてがっかり。そこへ、畏友のメールが、「コステニクはよく負けるから、えらい」。そうさ。
05/01/24 紹介棋譜参照
 ヴェイカンゼー8Rはトパロフがブルゾンを破って単独トップ。まだ9Rにアナンド、12Rにレコを残してるのが楽しみ。が、どっちもトパロフが白番らしい。まだ7Rの話をし足りてない。まず、グリシュクが危ない終盤を粘りきったのが印象に残った。そして、紹介棋譜にしたいのがポノマリョフ対クラムニク。ポノの猛攻がすごくって、ドローに終わったものの、彼にこんな一面のあるのがとても意外だった。今大会のためのトレーニングはしてないと言うクラムニクも簡単には引き分け手順を選ばず、しのぎで勝とうとしていた。
05/01/23
 幕府の瓦解で本因坊秀栄や伊藤宗印は苦労させられた。畏友は江戸や明治の将棋番付を調べている。彼のネタだからあんまり話せないが、宗印は明治の20年前後に番付作成のためと称して将棋大会を興行した。要するに段位とは別系統の順位戦だ。時代の要求にも合ったのか、最初は東京近辺の番付だったのに、回を重ねるうちに全国番付と銘打つようになる。将棋における近代国家意識の形成が考えられそうで面白い。
 「これまでで一番の悪夢は?」と訊かれて、ある中堅棋士は「ヴェイカンゼーのA組に参加したこと」と答えたのが笑えた。B組で優勝すると翌年はA組で指せるものの、たいていはつらい日々が続いて惨敗に終わる。今年そうなるはずだったブルゾンは、しかし、頑張って6Rの段階で同点首位だった。けれど7Rはアナンドに見所も無く完敗。かくてついに本命が首位に浮上した。並ぶのはレコ、トパロフ、アダムズ。半点差でクラムニク、グリシュク、ブルゾン。残り6戦。
05/01/22
 将棋ファンが何人か本欄を見てくださってるようで、それがちょっと自慢である。将棋の掲示板を見ているとがっかりすることが多い。たとえば、読売新聞へのやっかみがそうだ。あそこが竜王戦に多額の賞金を出して、名人戦以上の格を得ることは悪いこととされている。将棋ファンは新聞棋戦の存在をあたりまえと思ってるのだろう。それは江戸幕府の永続を信じきっていたであろう、大橋家や伊藤家の人たちと似ている。強力なスポンサーが存在しないと、どんなに困ったことになるか。昨日のようなチェス界の混乱を御存知の将棋ファンはわかってくださると思う。
 ヴェイカンゼー6R、図で8.a3と指した人が居た。次は当然8...Bxc3で白ポーンはバラバラ。けれど、この後たくさん考えて負けたのは黒でスヴィドレル。勝った白はクラムニク、消費時間はたったの26分だった。アナンドも勝ち、二人の実力者が首位まで半点差に迫ってきた。
05/01/21
 ヴェイカンゼーは中だるみの感あり。ところで、今年は本当はカスパロフも出場したかったらしい。それなら史上有数の大会になるところだったのに、カシムジャノフとのマッチが行われる予定だったので、招待を断ったのだ。ところが、FIDEはマッチを実現できなかった。こんなことがこれで4度目。とうとうカスパロフは長い声明文を出した、「今年の素晴らしいヴェイカンゼーを眺めてるだけなんて、胸が張り裂けそうだ」。そして、世界王座の統一を目指してFIDEの選手権者と戦う意志が無くなったことを宣言した。三年前のプラハ合意は完全に崩れてしまったのである。いたしかた無かろう。
05/01/20
 昨日の裁判はたった二十分ほどで、専門家たちの進行ぶりを見た畏友は、「まるでブリッツでした」。ちょっとがっかりしたのは、「テレビみたいに"裁判長!"なんて挙手は、しない」。こないだ触れた"作家"は傍聴に来てなかったようだ。畏友は、「フィッシャー事件という切り口から日本という国を描くことが出来るはずだ」と言っており、そんな本が出たらいいな、というのが暮れに会った時の結論だったのだが。
 ヴェイカンゼーは休みがあったので4Rまで終了した状態。アダムスがトパロフを破り、レコと並んでトップ。がっちりした勝ち方で、これも彼の棋風の一つである。B組ではカールセン対カリャーキンがあった。イングリッシュからポーンを組み合った膠着状態の進行で、Fritzで調べると、ポーンを損した白カールセンの方が指しやすいという、形勢判断が難しいチェスだった。特に華々しいこともなく40手でドロー。
05/01/19
 遅くまで仕事があって帰宅が23時。若い人の方が仕事が出来ると思っていたが、今日は生まれて初めて自分が年長者側にまわってそう思うことになった。帰宅して仕事着のままへとへとでメールを開けると、畏友から二通。彼も暇ではなかろうにフィッシャーの裁判に行ってくれていた。なんとか、あと一時間で彼の報告を要約してみよう。ヴェイカンゼーどころではない。
 傍聴30名ほどで廷内はほぼ満員。けれど渡井は居らず、裁判後に見かけたとのこと。確認すれば、入国管理局に対して違法な強制退去処分の取り消しを求める裁判だから、フィッシャー側が原告で、被告は入管である。現在の原告の狙いは、訴えを取り下げてやる代わりに、アメリカにではなく、フィッシャーの望むアイスランドへ強制退去してもらうこと。前例からもそれが適当な処置だ、というのが原告の意識。
 ここからがわかりづらい。被告の意見は「この裁判を進めましょう」。つまり、原告が「もうやめてもいいよ」と言ってるのに、被告の方から「強制退去処分が違法かどうかをもっと議論しましょう」と粘ってる。被告としては、裁判に勝ちそのままフィッシャーをアメリカ送りにしたい、ということだろう。「アイスランドに送る気は無い」とも明言した。原告が、「被告は法相の代理人であるにもかかわらず、その態度は法相の発言と一致してない」と責めると、被告は、「回答する必要はない。法相と矛盾していない。本件の審理と関係ない」。
 形式論理としては被告が言ってることは間違ってるわけではないように思う。だが、行き先はともかく原告と被告の双方がフィッシャーの強制退去それ自体には賛成してる状況になったので、裁判官も「結果的に審理が無駄になる」危惧を感じた発言を洩らした様子。そんなわけで、次回の公判は来月1日、裁判の枠組みが議論されるとのこと。わ、23時59分だ、今日はここまで!
05/01/18
 明日はフィッシャーの裁判の日だ。畏友が調べてくれて、10時半から東京地裁の606法廷。こないだ紹介した法務大臣の発言には「米国に送還できない場合、第三国に送還することになる」という前置きがあったようだ。それじゃあ全然楽観はできない。
 ヴェイカンゼーの三日目はレコが勝ってトパロフに追いついた。これは要注意。グリシュクも初勝利で二位グループに着けている。相手はモロゼビッチ、彼は不調だ。C組にはコステニクのコーチ、コロティレフが居て首位タイ。顔ぶれからしてこれは好調というよりノルマだ。
05/01/17 紹介棋譜参照
 ヴェイカンゼー、グループBはカールセン対コステニクが実現。自陣に突っ込んできたコステニクのルークを、カールセンはくるくるっと丸めて取ってしまった。彼の棋風を神秘的と形容するのは私くらいだけど、この一局なんか彼らしいと思う。それよりこの日はグループAに波乱が多かった。アナンドがレコの返し技をくらって負け、クラムニクもトパロフに惨敗。二人とも白番だった。
 図はトパロフの9...b4まで。普通はBb7を先にする感覚だろうが、トパロフには秘策があった。クラムニクは自然に10.Na4から11.0-0-0。トパロフの新構想は10...Nbd7から11...Ne5。b4のポーンを捨て、ビショップをd7からa4のラインで使おうというのが新鮮だった。ChessTodayは、「今後は10.Nce2ばかりになるだろう」。
 かくて二連勝のトパロフは単独一位。ただ、後半戦までこの調子が持つか、彼はわからない。
05/01/16 紹介棋譜参照
 昨年からブログが流行っているが、いとうせいこうもこれを使って「55ノート」を再開していた。そろそろひと月になる。こないだのデュシャン展がきっかけのようだ。畏友は「すごいな・・・ デュシャン展の見方、なるほどでした」。
 ヴェイカンゼーに集まったのは要するにカスパロフ以外の全員である。出産から一段落のポルガーも復帰して、さっそくスヴィドレルのマーシャルを受けて立ち快勝した。優勝はアナンドだろうが、それじゃあたりまえすぎるので、グリシュクも頑張るはずだと予想しておこう。Bグループがまた良い顔ぶれだ。初日の棋譜も活気あるのが多くて期待させる。ニールセンが強いと思うが、私の愛する者がコステニク、ステファノバ、カールセン、三人も居るのだ。図はコステニクが111.Kf4-g3としたところ。乱戦から彼女が優勢になったものの、この駒割りは御存知のとおり引き分けである。それを延々と指し続けてこうなった。でもTableBaseで調べると黒オニシュクが助かる次の一手は一つしかない。わかりますか、オニシュクが選んだのは111...Rd4、しかしこれはダメ。すかさずサーシャは強豪をメイトに追い込んだ。黒の正着も付けて、これを大会第一号の紹介棋譜に。ちなみにメイトを決めた手も絶対手です。
05/01/15
 「Game Over」は、第二局でディープブルーが「機械らしからぬ手」で勝ち、流れが変わった事を重視している。第一局では自信と余裕にあふれていたカスパロフの表情が、第二局以降は迷いや不安で一杯になり情けないほどだ。これが、「ディープブルーが悪手を指しそうな時は人間が修正したのではないか?」という疑惑につながる。この映画ではそのあたりを、私もこれまでいろいろ言及してきた「トルコ人」の映像を何度も挿入し、ちくちくほのめかしている。カスパロフ対ディープブルーはNHKも番組を作ったことがあったが、ディープブルーがいかに驚異的で人智を超えた機械であるかを強調して いた。この違いから「Game Over」の姿勢がうかがえる。ただ、疑惑をほのめかすだけで、深く調査しようともせぬ点が弱い。
 まだいろいろ言える作品だが、ヴェイカンゼー大会が始まるので、ひとまずこれまで。ちなみに、人間対機械について、私は昨年ふれたポノマリョフの敗局を見てから、もう人間が勝つのはかなり難しくなった、と感じている。
05/01/14
 年末に畏友に会った話はまだ続けることができる。カスパロフがディープブルーに敗れたマッチを振り返った記録映画「Game Over」が2003年に作られた。このDVDを畏友がたまたま二本入手したので、私にひとつくれたのだ。ところが、画像が乱れて再生できない。けれど、パソコンで試すと成功。全部で85分ほど。通して見たが、私の英語力では雰囲気しか聞き取れない。でも、英語の字幕を出すことが出来るので、これならどうにかなる。もう一回見直すつもりだ。
05/01/12
 久しぶりにアマゾンのチェス洋書売り上げをチェック。カスパロフの「偉大な先人たち」の4巻が一位、1巻が二位、3巻が三位、そして2巻も五位に着けていた。
 将棋とGHQの検閲について加藤治郎と原田泰夫の『昭和将棋史』にわずかながら記述があるのを畏友が見つけてくれた。「将棋世界」を1946年6月に復刊させるくだりで、編集長だった加藤が「いろいろな苦労があってね」と語る、その苦労のひとつに、スタッフが検閲の件でGHQに掛け合った、というのがあった。
05/01/11
 今月のムダ話を。日曜は難波へ買物。いろいろ買って、帰りの電車で読みふけったのが「新潮」2月号。柄谷行人、浅田彰、鵜飼哲の三人で、昨年10月9日に74歳で亡くなったジャック・デリダを語ってた。デリダは「声と現象」を若い頃に何度も読んだ。昨年の物故者で棋士以外の有名人から私の惜しむべき人を挙げれば、彼か芦ヶ原伸之である。
 鼎談は浅田彰がまずデリダの生涯を要約するのだが、こうゆう話をさせると彼は本当に有能だ。この号だけで消えてしまうのは惜しいデリダ紹介である。柄谷の発言では、「アメリカではディコンストラクションは形式化された。しかし、ディコンストラクションは歴史的なものであるがゆえにディコンストラクティヴなのであり、それを超えて形式化されると逆に意味を失う」というのが、彼の前からの主張ながら、同感だ。日本に当てはめれば、小森陽一や石原千秋の空しさが説明できよう。そして、デリダが1984年に来日したときの柄谷、浅田との鼎談も収録されていて、これがまた見事だった。
05/01/10
 将棋NHK杯は十七世名人と十六世名人の対局。下手したら最後かも、しかも解説は加藤一二三、あわてて録画を始めた。谷川が勝ったが、それより感想戦の格調が素晴らしかった。言うことが違うなあと感心して見てたら、中原が自分の得意な入玉含みの変化を見つけて喜んでしまい、しきりに「入玉ね、入玉」と繰り返す。苦手な谷川はぶすっとしてる。そこへまた「うん、入玉」。とうとう谷川も苦笑して、私も大笑いだった。
 この点、チェスの先輩後輩はぎすぎすしていて、「ラジャの不満」をもう一回だけ書くと、きっかけは一昨年のリナレス、ここでラジャボフがカスパロフに勝ったことだ。「それまでのカスパロフはとっても仲良くしてくれたのに」とラジャが言うには、「もうあいさつもしてくれなくなったんだ」。
05/01/09
 私は双眼鏡で夜空を見るのが好きである。天体望遠鏡より軽快なのが良い。シリウスの強い青白さがお気に入りだ。マックホルツ彗星が昴(すばる)の脇に現れる、というので見てみたが、尾っぽが見えるほどのものではなかった。
 8日のChessTodayは「次の一手」に渡井美代子を採用した。日本人初の栄誉である。この日は彼女が還暦を迎えた誕生日だったことを報じていて、それに付随しての掲載だ。左図がその問題、1978年のブエノスアイレスのチェス五輪から、黒番、相手はMaura Denis。私でも解けたましたよ。良問です。記事では合わせてUSCF大阪チェスクラブのページも紹介されてる。
 そんなわけで、今日の予定だった「ラジャの不満」は適当に。カスパロフが自分の参加する大会からラジャボフを締め出そうとしてる、という話だ。
05/01/08
 棋王戦の挑戦者決定戦を仕事の合間にWEB観戦。先手羽生が居飛車急戦で森内の四間飛車に勝った。羽生については畏友が王将戦リーグ丸山戦の3一金を教えてくれたが、あれなんか久々の羽生マジックである。好調のようだ。
 カパブランカ、レシェフスキーの時代の神童と、ポノマリョフ以降、グリシュク、ラジャボフ、カリャーキン、カールセンといった天才児たちとはちょっと違うんだろう。後者は量産されてる。たぶん、現在は教育システムがかなり整ってるんだ。それはまた、人類がチェスを相当理解できるようになった、ということじゃなかろうか。
 ラジャボフといえば、同国の大先輩の仕打ちに耐えかねて、不満をぶちまけている。真偽は不明だ。
05/01/06
 ドラメンはシロフとニールセンが優勝。参加者10人の最下位がカールセンとステファノバだった。残念だが、マクシェーンやハリフマンなんかとも戦ったのだから仕方ない。趙治勲は6歳で木谷実の内弟子になり、強い先輩たちの稽古でさんざん"可愛がられた"。おかげで自分は強いと思えぬままプロ棋士になってしまった、と『地と模様を超えるもの』で述べている、「私の碁のスタイルは、少年時代に天狗になれなかったところからきているのです」。治勲の年齢は極端で、カールセンに単純にあてはめることは出来ないが、さてどうなるか。ちなみに、天狗時代の感触を残して大成した例として、治勲は武宮正樹や李昌鎬(イ・チャンホ)を挙げている。
05/01/05 紹介棋譜参照
 ことし最初に見た夢は、肛門から黄土色の蛙を排泄する夢だった。夢占いの本で調べると吉兆らしい。年頭の目標は「一週間に一度は日録の更新を休むこと」。
 図はドラメン大会でカールセン対シロフ、28...cxd4の局面。ブレイヤー定跡らしい難解なねじり合いが続いていたが、カールセンは勝負に出た。ルックを逃げる手を稼ぐ。まず29.fxg6. hxg6、そして30.Nf5、取らせて31.Rg3+。無理攻めらしいが、この感覚でシロフが崩れてしまった。両者の表情を見てやってください。会場の解説者オステンスタッドは黒有利と述べていたうえ、カールセンはタイムトラブル、北欧の観戦者たちは心を一つにして"わが子"の引き分けを祈っていた。ところが、局後のカールセンは「ずっと僕が良かったでしょ」。大局観がおかしいのではなく、中原誠並みの大物なんだ。対してシロフは「、、、」。ただし、カールセンはこれがこの大会初勝利で現在最下位。
05/01/04 紹介棋譜参照
 maro、というのは中学の頃からの呼称である。高校時代の友人とスターバックスで会い、久しぶりにこの名で呼ばれた。スターバックスでは頼めばチェス・セットを貸し出してくれるのだ、と聞いたことがある。日本でもそうなのか、試すまでも無いとは思う。でも、私が選んだテーブルには、明らかにチェス・ボードとして使えるように描いた市松模様がプリントされていた。ちなみに友人はフィギュアの造型師である。アニメのキャラクター・デザインもしていて、4月発売の映像を見せてもらった。
 年末のグローニンゲン大会でNijboerなど四人が同点で一位で終了し、タイブレーク判定でYuriy Kuzubovの優勝に決まった。ウクライナ人、今月の26日で15歳である。ポジショナルプレーヤーだそうだが、乱戦も強い。穴熊で逆転勝ちした面白いのを紹介棋譜にしよう。
05/01/03
 仮説といえば、こないだ畏友と会った時は升田幸三とGHQに関する私の仮説も話題になった。畏友、「木村義雄の戦争責任とは、ずいぶん思い切ったことを書くなあ」。しかし、あれから私も考え直したのである。GHQの検閲は淫靡で執拗だったと、江藤淳『閉された言語空間』で読んだことがある。升田がGHQに出向いたのはきっとこれだ。新聞の観戦記はどうしても文体が戦闘的で、検閲に引っ掛かり易かったろう。で、観戦記に対する言論統制をゆるめてほしい、という陳情に行ったのではないか。畏友の記憶では「新聞社の人と連れ立って行ったんですよね」。それならなおさらだ。問題をもっと大きくして考えたくもある。GHQは観戦記の新聞掲載を禁止しようとしたのではないか。ラジオ体操の放送や忠臣蔵の上演を禁止した連中である。やりかねない。それがどこかで「将棋を禁止する」という非現実的な話にゆがんで今に伝わったのではないか。以上の説なら、例のやりとりは実際に交わされたと考えることもできる。ただし、それを主たる理由としてGHQが引き下がったどうかは別問題だ。
05/01/02
 「四百くらいの駒」、もちろん心当たりはあった。中将棋とか摩訶大大将棋とか、駒数の多い将棋から探せばいい。すると、最も駒数が近いのは泰将棋だった(盤25×25枡、駒177×2枚)。関西では中将棋を指す人たちが居り、修行時代の大山康晴も親しんでいた。中将棋のおかげで盤面を用心深く見る習慣が身に付いた、という回想を残している。しかし、泰将棋の流行は考えにくい。たとえば、記録に残る最大の将棋(大局将棋、盤36×36枡、駒402×2枚)をTV番組「トリビアの泉」で将棋棋士が指したことがあった。勝負が付くには3805手、32時間41分も掛かったとか。泰将棋はその半分で済むとしても非現実的だ。ゴローニンが見たのはどんな将棋だったのか?例によって私はいろんな仮説を楽しむ、たとえば、「実は麻雀だった」。
05/01/01
 こんな日にこんなものを書いてる。どんな年になることやら。司馬遼太郎が洲本で自作『菜の花の沖』を語った素敵な講演があって、ゴローニン『日本幽囚記』を「世界の財産みたいな本」と言っている。この本にチェスや将棋の話があることを畏友が嗅ぎつけ、次の一節を教えてくれた。幕末の北海道、松前の様子である。「日本ではカルタ遊びと将棋は非常に広く行われていて、金をかけてやるのが好きで、よく素裸になるまで負けることがある(略)日本の将棋はやり方がとても難しくて、われわれにはどうしても呑み込めなかった。彼等は大変に大きな将棋盤で四百位の駒を使い、それが縦横さまざまな動き方や飛び方をする。水兵たちは普通の西洋将棋をやっていた。日本人たちは早速この遊びを輸入し、一挙に全市に広がってしまった。しかもそのとき日本人たちは、この遊びに使う普通のロシヤ式の名前まで覚えてしまった」。畏友は、「"四百位の駒"、、、そんなのありましたっけ?」
04/12/31 紹介棋譜参照
 スペインのパンプローナの大会が終わってゲルファンドが優勝、参加者は8名。二位はKarjakin、健闘というより、順当だろう。二週間前にナカムラに1勝4敗1分と惨敗したのが私には信じられない。いままで「カルヤキン」と読んでたけど、名古屋弁風に「カリャーキン」にする。
 ドラメンの大会でお目当てのコルチノイ対カールセンがあった。内容も良く、私を喜ばせてくれた。結果は老雄の楽勝。ボトビニクからカールセンにまで勝つという偉業を達成した。図からコルチノイは11.Nxc4。数手後、予定通り駒損を回復した時には陣形に差を付けていた。仙術のようである。日本のTVアニメには、カンフーや柔道の達人で、敵を軽々と吹き飛ばす爺さんがよく出てくるがあんな感じだ。紹介棋譜に。追記05/02/16に訂正記事。
 それでは良いお年を。
04/12/30
 伊勢崎町の歩きすぎか、朝起きると足が痛い。九時間以上も男と一緒だったんだな、と思う。おかげでしばらく本欄はネタに困る事が無さそうだ。なぜ横浜で会ったのかというと、畏友が日本の将棋やチェスの近代史を明治政府の「お雇い外人」から探ろうとしてるからだ。古本屋でも横浜ならではの資料が見つかって、満足の一日だった。畏友が目をつけたお雇い外人は関東大震災で亡くなった人で、横浜の外人墓地に眠っている。墓参しようと非公開日にそこを訪れた畏友は、中に入れないと知るや、現場でなんとかしようとするタイプだけに、墓参者をやめて侵入者になった。右と左を確認してから柵に手を掛け、右足を上げたあたりで、警備員に発見されてしまったとのこと。あやしうこそものぐるほしけれ。
04/12/29
 昨日は畏友と横浜駅で12時半に待ち合わせ、伊勢崎町の古本屋を4軒まわって、おいしいコーヒー屋さん「まめや」と「横浜最古のタイ料理」という看板の店に寄り、10時に横浜駅で別れた。4時前の会話、「もう竜王戦、終わってるかな」「渡辺、午前中の放送で苦しそうだったでしょ」「うん、だめだよ」。ところが、帰宅して風呂から上がってテレビをつけると、渡辺新竜王の誕生だった。あわてて、畏友の反応を知るべくパソコンへ。
 すると、彼の意外なメールがあり、私のはずれはまだまだ続いた。フィッシャーについて、南野(のうの)知恵子法務大臣が記者会見で、「訴訟動向、本人の希望、受け入れ国の有無などの諸事情を考慮しつつ、送還先を検討する」と述べたのだ。あの大臣は発言中に脳死するから信用できないが、これは喜ばしい予想外である。フィッシャーはアイスランドに行けるかもしれない。反米的という点で画期的でもある。畏友はこないだの記者会見で「フィッシャーを救う会」の面々の余裕の表情を見ているので、予想外とは思ってないようだ。
 渡井美代子には、結婚はともかく、アイスランドへ付いていく気があるようだ。
04/12/27
 暮れから新年にかけてノルウェーのDrammen(ドラメン、ドランメン、ドラーメン)でシロフやステファノヴァなんかが参加する大会がある。そして、ここでついに、私が前から望んでいたコルチノイ対カールセンが実現する模様。73歳と14歳だ。竜王戦最終第七局は先手森内で横歩取り。いま初日の昼食休憩で中継局面は44手目2八角、相変わらず速い進行だが、こんな手でいいんだろうか?大胆に私は森内の防衛、と予想しておく。
04/12/26
 アメリカはアイスランドに文句を言ったみたいだけど、その程度でへなへなするほど極北の意志はやわかない。びびるのはむしろ極東の某国入管だろう。もしかしたらアメリカはフィッシャーを諦めてくれるかも、と私は都合の良い結末を期待してたのに。
 昨年は本を読まなかったことを反省したので、今年は頑張った。『死霊(しれい)』を月に一章づつ、十年ぶりくらいに読破した。他の埴谷雄高作品、研究書はもちろん、ハイデガーや立花隆『日本共産党の研究』まで読んで、この難解作品も私の得意分野にした。もっとも埴谷は囲碁の人である。新刊から今年の一冊を選べと言われたら古井由吉『野川』を。高校の頃から好きで、彼の単行本はすべて持ってるはずだ。ただし、人には薦めない。
 畏友からメール、今夜TV「情熱大陸」で渡辺明です。フランスの大会で羽生善治がタイマーノフと対戦したのもこの番組だったかな。結婚にしてからが、羽生と渡辺では後者がはるかに凡庸でつまんない男だが、見てみよう。
04/12/25
 明日は年賀状を書くから今日は遊ぶぞー、と平塚で「Mr.インクレディブル」を見る。こないだのは字幕版だったから、今日は吹き替え版で。そして昼飯も食わずに神田へ。アカシヤ書店が夏よりもチェス本を増やしていた。レシェフスキーの自選勝局集と、グリゴリッチが書いた1972年のスパスキー対フィッシャー本。前者は1920年から1946年までの110局を収録。神童として騒がれた子供時代を「不自然だった」と振り返りながらも「楽しくなかったと言えばうそになる」。それから、どうでもいいことだけど、チェルネフが2局収録されてる。彼の棋譜が載ってる本は初めてだ。後者は当時売れに売れた一冊、歴史資料である。帰る前に東京駅で降り、八重州ブックセンターへ。ボトビニクが書いた1951年の防衛戦と、それから、晩年のヴィトゲンシュタインのConversationを選んでレジへ。店員がボトビニクを手にして悩んで、同僚に相談してる。彼女が「チェス本はスポーツ書籍として扱うべきだ」と主張してるように見え、感動しかけたが、ヴィトゲンシュタインをきっぱりと「英会話」に分類しそうになったので夢は散った。
04/12/24
 年末年始にかけて、更新回数を減らすつもりです。
 森内と羽生が棋王戦の挑戦者決定戦でぶつかった。後手羽生が角換り一手損戦法で勝った。羽生は敗者復活戦からの勝ち上がりだから、もう一勝しなければならない。ところで、土居市太郎の出世将棋として有名な坂田三吉戦は1917年だが、後手坂田が採用したのがこの戦法だった。
 日本の作家がフィッシャーに関する本を書こうとしてる。畏友に聞いた。私も好きな作家だ。ただし、出版社がGOサインを出すかどうかはわからない。
04/12/23(その二)
 第4巻で扱われてるのはフィッシャー。読むのは正月明けからになりそうだ。Informantの第90巻も届いていて、前巻の好局賞はショートがジブラルタルでポゴレロフを破った一局。本欄では触れなかったものの記憶はあった。二位と僅差だが妥当な結果だろう。新手賞はトパロフ。黒a6型のスラブで図は7.Qb3. Ra7まで。ここで出たのが8.e4!!。もし、8...Nxe4なら、9.Nxe4. dxe4, 10.Qh3という構想。以下、10...Bg6に11.Bc4の活用まで見込めて白勝勢。流れに無駄が無い。
 もう一回だけスマリヤンの本を。さっきのパズルをいま見返すと、なぜ間違えたか自分でも不思議だ。しかし、著者によると非常に多くの人が間違えるそうだ。さて、チェスのパズルを一つは紹介したい。ナイトは一回で二手分を動かせる、というルールで対局する。すると、驚異的な速度で黒はメイトされてしまうのだ。その初手とは?
04/12/23
 重大な新刊とは、言わずと知れたカスパロフの本の第4巻である。しかし、スマリヤンをまだ半分も読んでない。彼のパズルをどうしても紹介しておきたい。悪趣味の誘惑に勝てないのが私の欠点の一つである。「林葉直子がインドカレーの店をやってる」なんて聞くとたまらない。しかし、これから紹介するパズルはなかなかだ。
 肖像画を見てる男に訊いてみた、「これは誰を描いた絵ですか」。すると男は、「この男性の父親は私の父親の息子です。ちなみに私に兄弟はありません」。さて、誰を描いた絵なのでしょう。当たり前の答えが浮かんだ人は考え直すと良いかも。正解を知りたければお買い上げを。
04/12/22(その二)
 重大な新刊が畏友の家にも私の所にも届いて、興奮させているのだが、悪趣味な私はどうしても、スマリヤンの紹介するくだらないジョークの方に目がいってしまう。
 あるとき、デカルトが飛行機に乗った。スチュワーデスが寄ってきて、「デカルト様、お飲み物はいかがいたしましょう?」。デカルトの答えは「そんなこと私は何も思っていなかったよ」。そして彼は消えてしまった。
04/12/22
 昨日は今年最低の悲しい日だった。ここで書けることを一つ言えば「ベルヴィル・ランデブー」が面白くなかったということだ。それらをやや慰めてくれたのが、昨日紹介した自伝『天才スマリヤンのパラドックス人生』である。自伝とは言うものの、すぐ脇道に逸れて、お気に入りのジョークやパズルを語りだすので、『トリストラムシャンディ』みたいな味わいがある。
 ジョークの好みに関して著者と私は似た所がある。理屈の間があるのだ。「レム、お前の馬が腹痛を起こしたとき、馬に何をやった?」「米ぬかと糖蜜だ」。一週間後、男はレムを再訪して難じた、「レム、お前の言ったとおりにしたら、馬は死んじまったぞ」。レムは答えた、「俺の馬もそうだった」。
04/12/21
 畏友が、『シャーロック・ホームズのチェスミステリー』を書いたスマリヤンの自伝が出たという。これは見る聞く無しで買わねば。阿倍野Hoopで待ち合わせる予定があり、早く着いたので天王寺MIOの旭屋書店へ寄った。しかし、である。どこの棚に行けばいいんだろう。自伝だから「海外文芸」か、いや、「パズル」の可能性が高い、うーん、無いな、まさか「囲碁将棋」、やっぱ無い。「思想」かもしれない、あ、「理数」だ。で、ようやく発見できたものの、遅刻してしまった。
04/12/20
 一昨日の鈴木弁護士の「(笑)」が本心かアピールか、私には判断できない。アイスランド大使は日本外務省とすでに接触しているものの、入国管理局広報は「入管としては何もやるつもりはない。裁判が進行中なので、日本政府としても何もできない」とコメントしたそう。鈴木弁護士は「入管が退去強制令書の行き先を"アメリカ"から"アイスランド"に書き換えてくれれば裁判を取り下げる用意がある」と提案している。素人考えではこのあたりが落とし所かと思うが、いまのところ入管の方針は「裁判が取り下げられればアメリカへ強制送還する」。アメリカの意向に添うのが彼らの仕事だ。
04/12/19
 外国人特派員協会に集まったのは40名ほど、司法記者クラブは10名ほどで、盛り上がりに乏しい会見だったようだが、新聞各紙とも採り上げてはくれたようだ。まとめれば、「アイスランドはパスポート無しでもフィッシャーにビザを発行する」という内容。畏友のメールを引用させてもらうと、「パスポート無効は問題とせず、アイスランド入国後はエイリアン・パスポートを発行し、市民権はないものの、フィッシャーは自由に旅行できるようになる」とのこと。アイスランド政府が動いたのは、フィッシャー側の要請もさることながら、やはり世論が大きかったようだ。
 フィッシャーの反応は「Really? Great!」。気になるあの件について渡井美代子は、「急な話で、結婚についてはまだコメントできない」。
04/12/18
 昨日、「フィッシャーを救う会」の記者会見が、外国人特派員協会と司法記者クラブの二回にわたって行われた。両方に畏友が行って詳しい資料を送ってくれた。好転の兆しが現れたのだ。アイスランドがフィッシャーの受け入れを表明してくれたという。大筋はすでにChessBaseでも報じられたらしいが、私は見るのを怠っていた。改めて言うまでも無く、アイスランドはフィッシャーにとって大切な国である。以前、モンテネグロが同じことをしかけたが、アメリカの圧力を受け、引き下がってしまった。しかし、今回のアイスランド政府は公式発表までしてるので、心配ないだろうとのこと。畏友が手をあげて、「ゴールは見えたという認識でよろしいでしょうか?」、鈴木弁護士は「そう思っています(笑)」。

戎棋夷説