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福島VBAC訴訟
一審鑑定書では,標準的な医学書や適切な論文に沿って,この事件の医療行為に過失はないものと示していますが,判決文ではそれを乗り越えて,明確な証拠を示さないままに過失を認定しています。 判決の中で最も異常なところは,裁判所が過失を認定した争点5についてです。 争点5は,「午前3時10分,帝王切開に移行すべきであったか。」(原告側が,帝王切開に移行すべきだったと主張している)というものです。 ところが判決では,この争点5に対して以下のような過失を認定しています。 「被告病院の医師等により慎重に原告Cの訴え等により医師による内診や検査をして確認すべきであったといえる。」 と,帝王切開に移行すべきとの判断を示さずに,注意義務違反を認定しているのです。しかも,争点6(午前3時32分,人工破膜を行わずに帝王切開に移行すべきであったか。)や,争点7(人工破膜後,児心音が低下した段階で,帝王切開に移行すべきであったか。)については,いずれも医師の過失を否定して,つまり帝王切開に移行すべきであったとはいえないという結論なのです。争点5で問われた午前3時10分よりも後の時間においても,帝王切開に移行すべきだったといえないにもかかわらず,争点5の過失が認められることは異常であり,お粗末な判決です。 事件詳細については以下のページをご参照ください。 福島VBAC訴訟 報道編,福島VBAC訴訟 判決文編 (新小児科医のつぶやき) ちなみに,この事件の原告側弁護士は,医療問題弁護団の藤田康幸氏と高木康彦氏です。 原告側の意見書を書いた医師として,金岡毅氏の名前が挙がっています。金岡毅氏は,徳島脳性麻痺訴訟の控訴審で,被告病院について糾弾調の意見書を書いた人物です。この福島VBAC訴訟では,彼の意見書は大きくは取り上げられませんでした。 病院側は控訴しました。
控訴審病院側弁護士の最初の意気込みとは裏腹?に、早々と和解で終結しました。
一審判決文と鑑定書をいくら読んでも、どうして数千万円を支払っての和解という決断になるのかが、全く理解できない事例です。大野事件で無罪を得て脚光を浴びた福島県の産科医療に、影を落とす判断ではないかと思うところです。 平成21年4月11日追記(控訴審部分) 医療訴訟トップに戻る | 表紙に戻る |
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