反復試行の確率の最大値
前節で反復試行の確率は説明したから,(1)をさっさとやってしまおう。6の目が出る回数が 回,あるいは 回というように文字で指定されているが,やることは前節と同じだから,気を確かに持って計算しよう。 まず についてだが,35回中 回6が出るということは,35回中 回は6以外が出るということだ。すると出かたの通り数は | 6 | …… | 枚 | | | ○(6以外をあらわす) | …… | 枚 | 計35枚 |
を並べる並べ方の数だけあるから 通りである。
そして,1通り当たりの確率は, 
であるから,35回中 回6が出る確率すなわち は, ……①
である。また, については,①の式の の代わりに を代入すればいいので,  
となる。これで(1)は終わった。 問題は(2)だ。もし が単なる2次関数だったら平方完成すればいい。あるいは微分(←数Ⅱ・数Ⅲで習う)できる式だったら,微分して増減表を考えればいい。しかしこの式は微分は出来ないし,そもそも数Ⅰの問題なのだからもっと基礎的な考え方で解けなければおかしいというものだ。 ではどうするかというと, と の大小比べをするのである。そして その結果をもとにして最大の を探すことになる。 たとえば, となるのは, が何のときだろう? それを求めるために ……*
に(1)の答を代入して計算をするのである。*の式に①と②を代入するとこうなる。 
えらく大変に見えるかもしれないけれど,実際にはどんどん約分できるので大丈夫だ。 
∴ ……③
特に2行目から3行目の分母の払い方が重要で,各辺の分母を見比べてやると, と については, が となることが,そして と についても, が になることが即座にわかって貰いたい。 こうしてわかったことは, ……*となるのは のとき,つまり のときだということである(注: は回数を表わす数だから,当然整数である。しかも0以上だ)。 つまり のときに*の式が成り立つということだから,実際に*に を代入すると, 



が成り立つことがわかる。つまり が4以下のときは,もう1回余計に出る確率のほうが大きいということである。これを点グラフにしてみると次のような感じになる。 
次に, となるのは が何のときかを考える。もっとも考えるとはいっても,*の式の中の が になっただけだから,その結果も③の式の を にするだけですむ。つまり となるのは のときである。すると 
が成り立つことがわかるから,これを先の点グラフに書き加えると次のようになる。 
そして最後に となるのは が何のときかを考えるが,これも*の式の不等号をひっくり返したものであるから,結果も③の式の不等号をひっくり返して, 
となる。つまり で成り立つというわけである。すなわち が6以上のときは,もう1か出でる確率のほうが低いということだから,これを更に点グラフに書き加えると次のようになる。 
さて,この図を見れば, がもっとも大きくなるのは のときであることが良くわかる。このように反復試行の確率の最大値を考えるときには, となるような0以上の整数 の範囲と, となるような整数 の値と, となるような整数 の範囲を求めて,それらをもとにして の点グラフをかくとわかりやすい。 (1) 35回中 回6が出る確率は, ……①
である。また, については,①の式の に を代入して 
である。 (2) まず, となるような の範囲を求める。①・②より, 

すなわち のとき となる。
同様にして, となる の値を求めると, となる。
同様にして, となるような の範囲を求めると, すなわち のとき となる。
これらをまとめてグラフにすると,その概形は次のようになる。 
よってグラフより, が最大となるのは のときである。 まとめ反復試行の確率の最大値を考える→
となるような0以上の整数 の範囲
となるような0以上の整数 の値
となるような0以上の整数 の範囲
を求めて,それらをもとに の点グラフをかいて考える。
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| 練習問題 問題1 1の目が出る確率が4分の1であるさいころがある。このさいころを30回投げるとき, (1) 1の目が 回出る確率 を求めよ。 (2) 1の目が何回出る確率が最も大きいか。 |
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