Adams, Michael (1971- )
イギリス。
1992年、Tilburg優勝(Gelfand,Ivancuk,Kamsky等参加)。
1998年、DosHermanas優勝(Anand,Kramnik,Topalov等参加)。
流行と無縁の力戦派だが、エレガントな勝ち方に魅力がある。

Akopian, Vladimir (1971- )
アルメニア。
1999年、世界選手権準優勝。

Alekhine, Alexander (1892-1946)
ロシア。フランス。
1927年、Capablancaに勝ち、第四代世界王座に。
1930年、SanRemo優勝(Bogoljubow,Nimzowitsch,Vidmar等参加)。
1931年、Bled優勝(Bogoljubow,Flohr,Nimzowitsch等参加)。
病的で痛々しいほどの絶妙手が特徴だが、天下は正攻法で獲った。

Alterman, Boris (1970- )
ウクライナ生まれ。イスラエル。
1996年、Rishon-Le-Zion優勝(Greenfeld,Judasin,Kotronias等参加)。
InternetChessClub会員はお馴染か。黒ではドラゴンが得意。

Anand, Viswanathan (1969- )
インド。
1991-2年、ReggioEmilia優勝(Ivancuk,Karpov,Kasparov等参加)。
1998年、Linares優勝(Kasparov,Kramnik,Ivancuk,Topalov等参加)。
2004年、WijkaanZeeとDortmundで優勝。この年最強の実績。
鋭い攻めには定評がある。早指し戦での強さも有名。

Anderssen, Adolf (1819-79)
ドイツ。
1851年、London優勝(Lowenthal,Staunton,Wyvill等参加)。
1862年、London優勝(Blackburne,Paulsen,Steinitz等参加)。
1870年、Baden-Baden優勝(Blackburne,Paulsen,Steinitz等参加)。
「Imortal」「Ever-Green」といった19世紀最高の名局を生んだ。

Andersson, Ulf (1951- )
スゥエーデン。
1982年、London優勝(Karpovと同点、Ljubojevic,Spassky等参加)。
1984年、ソ連対世界の団体戦で世界側のトップ・ボードを務める。
まれに見るほど終盤に固執した専門家。じわじわ勝つのが得意。

Arnlind, Eric (1922-98)
スウェーデン。
1956-9年、第2回郵便チェス世界選手権決勝大会出場。

Atalik, Suat (1964- )
ユーゴスラビア。ボスニア・ヘルツェゴビナ。
1995年、Hastings優勝(Adams,Conquest,Hebden等参加)。
ほぼd4のみ。黒ではRichter-Rauzerに受けることが多い。

Bareev, Evgeny (1966- )
ロシア。
1996年、Beograd優勝(Karpov,Leko,Salov等参加)。
2002年、WijkaanZee優勝(Adams,Grischuk,Leko,Morozevich等参加)。
堅実な棋風だが、Sicilianは指さない。FrenchとCaro-Kannが得意。

Belyavsky, Alexander (1953- )
ソビエト。ウクライナ。
1974年、1987年、1990年、ソビエト選手権優勝。
1986年、Tirburg優勝(Huebner,Karpov,Korchnoi等参加)。
"2K"に次ぐ、80年代のナンバー3。

Berliner, Hans (1929- )
西ドイツに生まれる。アメリカ。
1965-8年、第5回郵便チェス世界選手権優勝。

Bird, Henry (1830-1908)
イギリス。
1866年、Steinitzにマッチで善戦。

Blackburne, Joseph Henry (1841-1924)
イギリス。
1881年、Berlin優勝(Chigorin,Mason,Zukertort等参加)。
強烈な攻めと予期せぬ逆転の手筋で、ついたあだ名が「Black Death」。

Bogoljubow, Efim (1889-1952)
ウクライナ。ドイツ。
1925年、Moscow優勝(Capablanca,Lasker,Rubinstein等参加)。
1928年、Bad Kissingen優勝(Capablanca,Euwe,Rubinstein等参加)。
1929年、1934年、世界王座に挑戦。

Boleslavsky, Isaak (1919-77)
ソビエト(ウクライナ)。
1945、1947年、ソビエト選手権準優勝。
1950年、世界王座挑戦者決定大会準優勝。
棋歴以上に強い。序盤定跡の開発にも優れ、Petrosianの名セコンドだった。

Bourdonnais, Louis Charles de la (1795-1840)
フランス。
1834年、McDonnellと試合。
1820年代から30年代にかけての世界最強棋士。

Botvinnik, Mikhail (1911-95)
ソビエト(ロシア)。
1941年、ソビエト完全優勝者決定戦優勝(Boleslavsky,Keres,Smyslov等参加)。
1948年、Keres,Smyslov,Reshevsky等との決定戦に優勝、第六代世界王座に。
1951年、1954年防衛、1958年復冠、1961年復冠。
全盛の1940年代は戦争に消えたが、それ以後の頑張りがすごかった。

Bronstein, David (1924- )
ソビエト(ウクライナに生まれる。ロシア)。
1948年、1949年、ソビエト選手権優勝。
1951年、世界王座に挑戦。引き分ける。
1954年、『Zurich International Chess Tournament,1953』刊。
20世紀屈指の創造力豊かな棋士。Zurich大会の本は名著中の名著。

Capablanca, Jose,R. (1888-1942)
キューバ。
1921年、Laskerに勝ち、第三代世界王座に。
1927年、NewYork優勝(Alekhine,Nimzowitsch,Vidmar等参加)。
1936年、Nottingham優勝(Botvinnikと同点、Alekhine,Fine等参加)。
シンプルかつ雄大な構想を、傷ひとつなく美しい棋譜に実現する天才。

Chernin, Alexander (1960- )
ソビエト(ロシア)。ハンガリー。
1985年、ソビエト選手権準優勝。
Pirc-Modern Defenceの専門家。

Chigorin, Mikhail (1850-1908)
ロシア。
1889年、NewYork優勝(Weissと同点、Blackburne,Gunsberg等参加)。
1889、1892年、世界王座に挑戦。
1896年、Budapest優勝(Maroczy,Pillsbury,Tarrasch等参加)。
最後の偉大なる19世紀棋士。Steinitzの好敵手で、新旧の価値観が好対照。

Cifuentes, Parada (1957- )
チリ。オランダ。スペイン。
1982年、83年、84年、85年、チリ選手権優勝。

Deep Blue
IBM社のコンピュータ。
1997年、人間の世界王座とのマッチに機械として初めて勝利。
2002年からスミソニアン博物館に収蔵されている。

De Firmian, Nicholas (1957- )
アメリカ。
1987年、98年、アメリカ選手権優勝。

Dreev, Alexey (1969- )
ソビエト。ロシア。
1995年、Biel優勝(Gelfand,Shirov,Timman等参加)。
2001年、DosHermanas優勝(Smirinと同点、Sokolov,Gurevich等参加)。
適当に駒を動かすうちに、自然に駒得やパス・ポーンが出来るタイプ。

Dvoretsky, Mark (1947- )
ソビエト。ロシア。
1994年、『Secrets of Chess Training』刊。
YusupovやDolmatovを育てた高名なコーチ、トレーナー。

Euwe, Machgielis(1901-81)
オランダ。
1934-5年、Hastings優勝(Flohr,Thomasと同点、Botvinnik,Capablanca等参加)。
1935年、Alekhineに勝ち、第五代世界王座に。
1968年、『The Development of Chess Style』刊。
合理的な思考に基づく理詰めの棋風。通称Max。

Estrin, Yakov (1923-87)
ソビエト(ロシア)。
1972-5年、第7回郵便チェス世界選手権優勝。
定跡の研究家としても知られる。

Fine, Reuben (1914-93)
アメリカ。
1938年、AVRO優勝(Keresと同点、Alekhine,Botvinnik,Capablanca等参加)。
1939年、『Modern Chess Openings』(第6版)刊。
1941年、『Basic Chess Endings』刊。
受身の強い地味な棋風。世界王座の有力候補だったが引退してしまった。

Fischer, Robert,J. (1943- )
アメリカ。所在不明。通称ボビー。
1969年、『My 60 Memorable Games』刊。
1971年、世界王座挑戦者決定戦。Taimanov,Larsenに12戦全勝。
1972年、Spasskyに勝ち、第十一代世界王座に。
強烈な個性、破壊的な連勝記録、激戦また激戦、チェス史上最高のアイドル。

Flohr, Salomon(1908-83)
ウクライナに生まれる。チェコ・スロバキア。
1935年、Moscow優勝(Botvinnikと同点。Capablanca,Lasker等参加)。
1937年、Kemeri優勝(Reshevsky等と同点。Fine,Keres等参加)。
終盤のテクニックは30年代最強。

Fridmans, Daniels (1976- )
ラトビア。
2002年、チェコ・オープン、アクティブ・チェス部門優勝。
9x8の盤でクィーンが二つあれば強い、ということだ。

Ftacnik, Lubomir (1957- )
チェコ・スロバキア。スロバキア。
1989年、Haninge優勝(Andersson,Sax,Sokolov等参加)。

Gabriel, Christian (1975- )
ドイツ。
1997年、99年、欧州団体選手権ドイツ代表。

Gelfand, Boris(1968- )
1992年、Moscow優勝(Anandと同点、Karpov,Shirov等参加)。
1994年、Kramnikにマッチで勝利。
2002年、Cannes優勝(Topalovと同点、Leko,Morozevich等参加)。
90年代の初めはIvanchukと彼がKasparovの後継者候補だった。

Geller, Yefim (1925-98)
ソビエト。ウクライナ。
1955年、ソビエト選手権優勝(Botvinnk,Petrosian,Smyslov等参加)。
1962年、世界王座挑戦者決定戦2位。
1979年、ソビエト選手権優勝(Balashov,Belyavsky,Yusupov等参加)。
きわどい局面で強さを発揮する。Fischerに強かったことで知られる。

Giorgadze, Tamaz (1964- )
グルジア。
1996、98、00年、チェス・オリンピアード、グルジア代表、二番卓。

Gligoric, Svetozar (1923- )
ユーゴスラビア。
1947年、Warsaw優勝(Boleslavsky,Smyslov等参加)。
1953、1959、1968年、世界王座挑戦者決定大会に出場。
King'sIndianの進歩に貢献。しばしばPetrosianに勝つことでも有名。

Graf, Sonja (1914-1965)
ドイツ。アメリカ。
1964年、アメリカ女子選手権優勝。
Menchikに次ぐ力があった。
ナチスに試合を禁じられても国名「自由」のもとで競技を続行した。

Grigoriev, Nikolai(1895-1938)
ソビエト(ロシア)。
最高のポーン・エンディングのスタディ作家。棋士としても強かった。

Hashimoto, Satoshi
日本。
レトロ問題の作家。世界に誇れる傑作を生んだ日本人。

Hubner, Robert (1948- )
ドイツ。
1970年、世界王座挑戦者決定戦ベスト4。
1980年、世界王座挑戦者決定戦準優勝。
堅実。Nimzo-IndianのHubner-Variationが有名。

Ivanchuk, Vasily (1969- )
ソビエト。ウクライナ。
1989年、Linares優勝(Karpov,Short,Timman等参加)。
1991年、Linares優勝(Gelfand,Karpov,Kasparov等参加)。
1994年、Novgorod優勝(Kasparovと同点、Kramnik,Shirov等参加。)
激しい気性そのままの棋風。負けると駒を投げ散らかすことも。

Kamsky, Gata (1974- )
ソビエト(ロシア)。アメリカ。
1990年、Tilburg優勝(Ivancukと同点、Gelfand,Short等参加)。
1994年、AnandとKramnikにマッチで勝利。
棋風も、エピソードも、引退も、まさに90年代の妖星。

Karpov, Anatoly (1951- )
ソビエト。ロシア。
1974年、世界王座挑戦者決定戦優勝。翌年、そのまま第十二代世界王者に。
1978年、1981年、タイトル防衛。
1979年Montreal、1994年Linares等、無数の大会に優勝。
盤上の支配に優れ、相手を圧迫して何もさせない。終盤は正確。

Kasparov, Garry (1963- )
ソビエト(アゼルバイジャン)。ロシア。
1985年、Karpovに勝ち、第十三代世界王座に。
1986年、1987年、1990年、1993年、1995年、タイトル防衛。
1988-9年W杯総合優勝、2001年Wijkaanzee等、無数の大会に優勝。
膨大な序盤研究、強烈な攻め、終盤も強く、史上最強の棋士だろう。

Kasparyan, Henrikh (1910-95)
ソビエト(アルメニア)。
1974年、『Domination in 2,545 Endgame Studies』刊。
20世紀後半では最も偉大なStudy作家。棋士としても強かった。

Keres, Paul (1916-75)
ソビエト(エストニア)。
1938年、AVRO優勝(Fineと同点、Alekhine,Botvinnik,Capablanca等参加)。
1947年、1950年、1951年、ソビエト選手権優勝。
1952年、Budapest優勝(Botvinnik,Geller,Smyslov等参加)。
攻撃的だが、けれん味の無い正々堂々の棋風。

Khan, Mir (1905-66)
インド。
1929年、1932年、1933年、イギリス選手権優勝。
チェスを知らない(?)奇妙な棋風。Sultan Khanの名で知られる。

Khenkin, Igor (1968- )
ソ連。ロシア。イスラエル。ドイツ。
2001年、Santo Domingo優勝(Conquest,Short,Svidler等参加)。

Kholmov, Ratmir (1925-)
ソ連(リトアニア)。
1949-61年、リトアニア選手権で十回の優勝。
1960年、Moscow優勝(Smyslovと同点、Korchnoi、Polugayevsky等参加)。
国外の知名度は低いが、ソ連の強豪と互角以上の戦績を残した。

Korchnoi, Victor (1931- )
ソビエト(ロシア)。オランダ。スイス。
1960年、1962年、1964-5年、1970年、ソビエト選手権優勝。
1978年、1981年、世界王座に挑戦。
2001年、Biel優勝(Gelfand,Grischuk,Svidler等参加)。
BotvinnikからCarlsenにまで勝っている超人的な息の長さの力戦家。

Kotov, Alexander (1913-81)
ソビエト(ロシア)。
1949年、ソビエト選手権優勝(Bronsteinと同点、Smyslov,Petrosian等参加)。
1970年、『Think Like a Grandmaster』刊。
敵玉への直接攻撃で知られ、ユーモアと含蓄ある著書で愛された。

Kozul, Zdenko (1966- )
ユーゴスラビア。
1989、1990年、ユーゴスラビア選手権優勝。
早指しに強い。Isolated-d-pawnの型を好んで指す、とか。

Kramnik, Vladimir (1975- )
ロシア。
1996年、Dos Hermanas優勝(Topalovと同点、Anand,Kasparov等参加)。
2000年、Linares優勝(Kasparovと同点、Anand,Leko,Shirov等参加)。
2000年、Kasparovに勝ち、第十四代世界王座に。2004年、防衛。
構想力に優れたポジショナル・プレーヤーとして現代最高の棋士。

Lasker, Emanuel (1868-1941)
ドイツ。イギリス。ソビエト。アメリカ。
1894年、Steinitzに勝ち、第二代世界王座に。
1914年、St.Petersburg優勝(Alekhine,Capabranca,Tarrasch等参加)。
1924年、NewYork優勝(Alekhine,Capabranca,Marshall等参加)。
ここ一番の勝負強さは計り知れない。歳をとってからも強かった。

Larsen, Bent (1935- )
デンマーク。
1964年、Amsterdam優勝(Smyslov,Spassky,Talと同点)。
1967年、Sousse優勝(Geller,Korchnoi,Portisch等参加)。
1980年、BuenosAires優勝(Karpov,Ljubojevic,Timman等参加)。
たくさん勝って、たくさん負ける。反撃がきつい。

Lautier, Joel (1973- )
フランス。
1999年、Enghien-Les-Bains優勝(Beliavsky,Salov,Ponomariov等参加)。
2002年、来日。将棋の羽生・佐藤・森内と同時対局。
母が日本人。棋士組合ACP初代議長。

Leko, Peter (1979- )
ハンガリー。
2002年、Dortmund優勝(Adams,Bareev,Topalov等参加)。
2003年、Linares優勝(Kramnikに判定勝、Anand,Kasparov等参加)。
2004年、世界王座に挑戦。引き分ける。
大人しい人で、棋風も消極的だが、その気になると怖い。

Ljubojevic, Liubomir (1950- )
ユーゴスラビア。
1987年、Beograd優勝(Belyavsky,Korchnoi,Timman等参加)。
1989年、Barcelona優勝(Kasparovと同点、Short,Belyavsky等参加)。
独特の序盤。戦術的な駆け引きに巧み。

Loshinsky, Lev (1913-76)
ソビエト。
プロブレム作家。3手詰めが得意。

Loyd, Samuel (1841-1911)
イギリス。
プロブレム作家。パズル作家。近代的プロブレムの完成者。

Marco, Georg (1863-1923)
オーストリア。
1893年、Schlechterとのマッチに引き分け。
優れた棋譜解説者として名高い。

Maroczy, Geza (1870-1951)
ハンガリー。
1902年、MonteCarlo優勝(Pillsbury,Schlechter,Tarrasch等参加)。
1905年、Ostend優勝(Marshall,Schlechter,Tarrasch等参加)
1923年、Karlsbad優勝(Alekhine,Bogoljubowと同点。Nimzowitsch等参加)。
終盤が強かった。Laskerとのマッチが無いのが惜しまれる一人。

Marshall, Frank (1877-1944)
アメリカ。
1904年、CambridgeSprings優勝(Janowsky,Lasker,Schlechter等参加)。
1906年、Nuremberg優勝(Janowsky,Schlechter,Tarrasch等参加)。
1913年、Havana優勝(Capablanca,Jaffe,Janowsky等参加)。
元気一杯の攻め将棋。Marshall-Attack他、アイディアも豊富だった。

McDonnell, Alexander (1798-1835)
イギリス。
1834年、Bourdonnaisと試合。
序盤はまずいが、中終盤に豊かな創造力を発揮した。

Menchik, Vera (1906-1944)
チェコ。
1927年、世界女子王座。
ポジショナル・プレーヤー。女子では無敵のまま爆撃で亡くなった。

Miles, Anthony (1955-2001)
イギリス。
1976年、Amsterdam優勝(Korchnoiと同点、Gipslis,Olafsson等参加)。
1980年、London優勝(Andersson,Korchnoiと同点、Timman等参加)。
大会の優勝よりは、強豪を倒す大物食いとして記憶に残る。

Morphy, Paul (1837-84)
アメリカ。
1858年、Lowenthal,Harrwitz,Anderssenとのマッチに圧勝。
時代を遥かに先取りした序盤感覚と、終盤力で同時代人を圧倒。
実質わずか二年ほどの活躍ながら、19世紀最強の評判を得る。

Napolitano, Mario(1910-95)
イタリア。
1950-3年、第1回郵便チェス世界選手権3位(2位と同点)。

Najdorf, Miguel (1910-97)
ポーランド。アルゼンチン。
1950年、Amsterdam優勝(Euwe,Gligoric,Reshevsky等参加)。
1962年、Havana優勝(Gligoric,Spassky,Polugayevsky等参加)。
中盤戦の強さで鳴らした強豪。

Nataf, Igor (1978- )
フランス。
1998年、グランド・マスター。
大きな実績はまだないが、魅力ある棋士だ。

Nezhmetdinov, Rashid (1912-1972)
ソビエト連邦(カザフ、ロシア)。
1950年、51年、53年、57年、58年、ロシア選手権優勝。
猛攻。ひたすら猛攻。Talのトレーナーも勤めた。

Nikolaidis, Ioannis (1971- )
ギリシャ。
1995年、ギリシャ選手権優勝。

Nimzowitsch, Aaron (1886-1935)
ラトビア。スゥエーデン。デンマーク。
1925年、『My System』刊。
1926年、Dresden優勝(Alekhine,Rubinstein,Tartakower等参加)。
1929年、Karlsbad優勝(Bogoljubow,Capablanca,Vidmar等参加)。
20世紀最大の理論家。戦略重視の棋風。神経質で奇矯な逸話も多い。

Nun, Josef (1933- )
チェコスロバキア。
1975-80年、第8回郵便チェス世界選手権決勝大会出場。

Nunn, John (1955- )
イギリス。
1991年、WijkaanZee優勝(Adams,Chernin,Khalifman等参加)。
2004年、Halkidiki、プロブレム世界大会、解図部門優勝。
Sicilian-NajdorfやKing's-Indian等の緻密で重要な定跡書を多く書く。

Palciauskas, Victor (1941- )
アメリカ。
1978-84年、第10回郵便チェス世界選手権優勝。

Petrosian, Tigran (1924-84)
ソビエト(アルメニア)。
1959年、1961年、ソビエト選手権優勝。
1963年、Botvinnikを破り、第九代世界王座に。
1966年、防衛。
極めて消極的な棋風だが、頑強で老獪な戦略家。

Pillsbury, Harry (1872-1906)
アメリカ。
1895年、Hastings優勝(Chigorin,Lasker,Steinitz,Tarrasch等参加)。
1898年、Vienna優勝(Tarraschと同点、Chigorin,Maroczy等参加)。
1900年、Munchen優勝(Maroczy,Schlechterと同点、Janowsky等参加)。
攻撃的な指し手に色気が漂う得がたい棋士。早世が惜しまれる。

Polgar, Judit (1976- )
ハンガリー。
1994年、Madrid優勝(Bareev,Kamsky,Shirov等参加)。
1996年、Leon優勝(Topalovと同点、Illescas,Leko参加)。
2000年、Denpasar優勝(Karpov,Khalifman,Timman等参加)。
猛々しい棋風。初めて男性と互角以上に戦った女性棋士。

Polugayevsky, Lev (1934-95)
ソビエト。
1967年、1968-9年、ソビエト選手権優勝。
1977年、『Grandmaster Preparation』刊。
彼独自の定跡の研鑚や、封じ手局面の分析力にすぐれている。

Popovic, Petar (1959- )
ユーゴスラビア。
1987年、Pucarevo優勝(Atalik,Hulak,Marjanovic等参加)。

Portisch, Lajos (1937- )
ハンガリー。
1972年、San-Antonio優勝(Karpov,Petrosianと同点)。
1977年、1980年、1989年、世界王座挑戦者決定戦ベスト4。
堅実な棋風と物静かな人柄で知られる。

Purdy, Cecil(1906-79)
オーストラリア。
1950-3年、第1回郵便チェス世界選手権優勝。
ライターとしても優れている。

Reshevsky, Samuel (1911-92)
アメリカ。
1937年、Kemeri優勝(Flohr,Petrovと同点、Alekhine,Keres等参加)。
1953年、Zurich二位。
1961年、Fischerとのマッチに引分け。
神童として知られるポジショナル・プレーヤー。

Reti, Richard (1889-1929)
ハンガリー(現チェコ)。
1920年、Gothenburg優勝(Bogoljubow,Nimzowitsch,Rubinstein等参加)。
1922年、『Modern Ideas in Chess』刊。
Nimzowitschと並ぶHypermodernizmの論客。Studyにも古典的傑作がある。

Rubinstein, Akiba (1882-1961)
ロシア。ポーランド。
1907年、Karlsbad優勝(Maroczy,Marshall,Schlechter等参加)。
1909年、St.Petersburg優勝(Laskerと同点、Schlechter,Teichmann等参加)。
1912年、SanSebastian優勝(Nimzowitsch,Schlechter,Tarrasch等参加)。
終盤が強かった。Laskerとのマッチが無いのが惜しまれる一人。

Salov, Valery (1964- )
ポーランド生まれ。ソビエト。ロシア。
1988-9年、W杯総合3位(1位Kasparov,2位Karpov)。
1994年、世界王座挑戦者決定戦ベスト4。

Samisch, Friedrich (1896-1975)
ドイツ。
1928年、Dortmund優勝(Bogoljubow,Reti,Spielman等参加)

Sanakoev, Grigory (1935- )
ソビエト。ロシア。
1985-92年、第12回郵便チェス世界選手権優勝。

Sax, Gyula (1951- )
ハンガリー。
1975年、Rovinj-Zagreb優勝(Andersson,Kuzmin,Ljubojevic等参加)。

Scerbakov, Ruslan (1969- )
ロシア。
1996年、Koszalin優勝(Malanjuk他と同点)。
トレーナーや「ChessToday」ライターとして活躍。

Schlechter, Carl (1874-1918)
オーストリア。
1906年、Ostend優勝(Burn,Maroczy,Rubinstein等参加)。
1910年、Laskerとのマッチに引き分け。
人柄そのままに棋風も穏やかな「引き分けの達人」。

Serper, Grigoriy (1969- )
ソビエト。ウズベキスタン。アメリカ。
1989年、ソビエト・ジュニア選手権優勝。
初手c4からの、なだらかな駒組みを好む。

Shinkman, William (1847-1933)
アメリカ。
プロブレム作家。フェアリー系にも傑作がある。

Shirov, Alexey(1972- )
ソビエト。ラトビア。スペイン。
1993年、Munchen優勝(Adams,Bareev,Gelfand等参加)。
2000年、世界選手権準優勝。
攻めっ気の強い棋風、一本気な印象の好漢。

Short, Nigel (1965- )
イギリス。
1991年、Amsterdam優勝(Salovと同点、Karpov,Kasparov等参加)。
1993年、世界王座に挑戦。
ひ弱な顔立ちの写真が多いが、実際は、悪形も気にせぬ力強さがある。

Smullyan, Raymond (1919- )
アメリカ。
1992年、『ゲーデルの不完全性定理』刊。
数学者。パズル作家。

Smyslov, Vasily (1921- )
ソビエト(ロシア)。
1953年、Zurich優勝(Bronstein,Keres,Reshevsky,Petrosian等参加)。
1957年、Botvinnikに勝ち第七代世界王座に。
1984年、世界王座挑戦者決定戦決勝進出。
陣形重視の手厚い棋風。終盤戦は歴代王座最強。Studyに傑作がある。

Spassky, Boris (1937- )
ソビエト(ロシア)。フランス。
1961年、1973年、ソビエト選手権優勝。
1966年、SantaMonica優勝(Fischer,Larsen,Petrosian等参加)。
1969年、Petrosianに勝って第十代世界王座に。
完璧な指し手で敵陣をスマートに切り裂く格調の高さは比類無い。

Spielman, Rudolf (1883-1942)
オーストリア、ドイツ、スウェーデン。
1926年、Semmering優勝(Alekhine,Nimzowitsch,Rubinstein等参加)
1935年、『The Art of Sacrifice』刊。

Staunton, Howard (1810-74)
イギリス。
1843年、Saint-Amantとのマッチに勝利。
1846年、Harrwitzとのマッチに勝利。
1847年、『Chess-Player's Handbook』刊。
1840年代世界最強の棋士。あの"普通の駒"の形はStaunton-setという。

Stein, Leonid (1934-1973)
ソビエト(ウクライナ)。
1963年、65年、ソビエト選手権優勝。
1967年、Moscow優勝(Petrosian,Tal,Spassky等参加)。
攻撃型。早世が惜しまれる。

Steinitz, Wihelm (1836-1900)
チェコに生まれる。オーストリア。アメリカ。
1866年、Anderssenとのマッチに勝利。
1886年、Zukertortに勝ち初代の世界王座に就く。
1889年、1891年、1892年、防衛。
即詰を狙う猛攻から手堅い陣形重視へ、常識を変えた偉大な棋士。

Stohl, Igor (1964- )
スロバキア。
2001年、『Instructive Modern Chess Masterpieces』刊。

Svidler, Peter (1976- )
ロシア。
2000年、Biel優勝(Gelfand,Ponomariov,Van Wely等参加)。
2003年、ロシア選手権優勝(Khalifman,Grischuk,Morozevich等参加)。

Syrtlanov, Vil (1966- )
ロシア。
ほぼ純粋なアマチュアと思われるが、決して弱くはない。

Taimanov, Mark(1926- )
ソビエト(ウクライナ生まれ)。
1956年、ソビエト選手権優勝(Averbakh、Spasskyとプレーオフ)。
1961年、Dortmund優勝(Larsen,Smyslov,Trifunovic等参加)。
1966年、モーツァルト「二台のピアノのための協奏曲」を録音。
デュオ・ピアニスト。Nimzo-IndianやSicilianの序盤研究が有名。

Tal, Mikhail (1936-92)
ソビエト(ラトビア)。
1957年、1958年、ソビエト選手権優勝。
1960年、Botvinnikに勝ち、第八代世界王座に。
1979年、Montreal優勝(Karpovと同点、Portisch,Spassky等参加)。
病弱だったが歴代王座で最も過激な攻撃家。

Tarrasch, Siegbert (1862-1934)
ドイツ。
1895年、『Three Hundred Chess Games』刊。
1898年、Vienna優勝(Pillsburyと同点、Chigorin,Maroczy等参加)。
1903年、MonteCarlo優勝(Maroczy,Pillsbury,Schlechter等参加)。
近代チェスの基礎「古典理論」の大成者。

Tartakower, Saviely (1887-1956)
ロシアに生まれる。フランス他。
1927年、London優勝(Nimzowitschと同点、Bogoljubow,Vimar等参加)。
機略あふれる才人。

Timman, Jan (1951- )
オランダ。
1981年、Amsterdam優勝(Karpov,Ljubojevic,Portisch等参加)
1982年、MardelPlata優勝(Andersson,Polugaevsky,Portisch等参加)
1990年、1993年、世界王座挑戦者決定戦準優勝。
危険を気にしない棋風。「New in Chess」の名編集長でもある。

Topalov, Veselin(1975- )
ブルガリア。
1996年、Amsterdam優勝(Kasparovと同点、Anand,Kramnik等参加)。
1996年、DosHermanas優勝(Kramnikと同点、Anand,Kasparov等参加)。
2001年、Dortmund優勝(Kramnikと同点、Anand,Leko等参加)。
狙いを持った緊張感ある局面を持続させながらしぶとく戦う。

Troitzky, Alexei (1866-1942)
ロシア。ソビエト。
1934年、『360 Brilliant and Instructive End Games』刊。
スタディ作家。現代的なスタイルを確立した。

Ulybin, Mikhail (1971- )
ロシア。
1992年、LasPalmas優勝(Topalovと同点、Korchnoi,Nogueiras等参加)。

Veingold, Aleksandr (1953- )
エストニア。
1997年、インターナショナルマスター。

Velimirovic, Dragoljub (1942- )
ユーゴスラビア。
1970年、1975年、ユーゴスラビア選手権優勝。
ユーゴ棋士らしい攻撃的な棋風で名局を残した。

Yakovic, Yuri (1962- )
ロシア。
2000-1年、Stockholm優勝(Ernst、Ulibin等出場)。
ロシア女子チームのコーチでもある。

Yusupov, Artur (1960- )
ソビエト。ロシア。ドイツ。
1979年、ソビエト選手権2位。
1989年、1992年、世界王座挑戦者決定戦ベスト4。
しぶとく耐える印象がある。Petroff-Defenceの本が分厚い。

Zagorovsky, Vladimir (1925-94)
ソビエト(ロシア)。
1952年、モスクワ選手権優勝(Kotov,Flohr,Liliantal等参加)。
1962-1965年、第4回郵便チェス世界選手権優勝。
1975-1980年、第8回郵便チェス世界選手権2位(優勝者と同点)。
実績からして、この人が史上最強の通信棋士かもしれない。

Zukertort, Johann (1842-88)
ポーランドに生まれる。
1878年、Paris優勝 (Blackburne,Mackenzie,Winawer等参加)。
1883年、Londonで圧勝(Blackburne,Steinitz,Mackenzie等参加)。
1886年、Steinitizと初代の世界王座を争う。
Anderssen直伝の19世紀浪漫主義を代表する攻撃型プレーヤー。

Zvjaginsev, Vadim (1976- )
ソビエト。ロシア。
2002年、Essen優勝(Leko,Lutz,Yusupov等参加)
目立たぬが、才能豊かで人当たりも良く、レパートリーも広い。

※生没年以外の記述は2004年まで。






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