祝、DVD

第6回  2007.03.24.放送

第5回  2007.03.17.放送

第4回 激震! 株主総会 2007.03.10.放送

 今回は前回『終わりなき入札』のように胃がキリキリさせられるようなシーンもなくホッとしているのですが(笑)。
 大木会長こと菅原文太さんとの絡みが素晴らしくグッときました。あの眼力、あのオーラに負けていない恭兵さんが凄い!
 「取引先の人を…」
 と2度繰り返す場面や「私自身の再生をかけています」の台詞に、胸が詰まるような思いがしました。
 それから、大木会長が工場に車で乗り付けた場面では、心配そうに走り寄ろうとした芝野の表情、というかその行動の様子で労りの気持ちを持った人なんだということが伝わってきました。ほんのわずかな間ですが、とても好きです。ラストの株主総会でマイクを通さずに「3年の猶予を!」と株主に訴えた場面では、東京キッドの舞台(と言っても、実際に拝見したことはないのですが)をイメージしました。中尾彬さん演じる飯島亮介ではないですが「格好えぇな、芝野」と(和歌山県民なので関西風に)思いました。手紙を読むシーンでは、絵本の朗読などされたらステキだろうなとも。
 そういえば、いつもなら、難しそうだなとチャンネルを回してしまう)企業再生についての番組を少し見ました。毎日毎日、膨大な数字をすべて頭に入れるのだそうです。芝野もそうなのかな、と思いました。

第3回 終わりなき入札 2007.03.03.放送

第3回放送の「終わりなき入札」を拝見しました。ドラマを、というよりは恭兵さん演じる芝野の動きを始終追っている感じなので、ついつい芝野の視点で見てしまうのですが、今回は最初から緊張の連続でハラハラドキドキ。特に、入札終盤(席を外してから自販機の前まで)では私の方が焦ってしまって、胃がキリキリしてしまいました(あと3回、保つかなぁ? 私・笑)。自販機前のシーンも暗示的でした。小銭を入れても入れてもチャリン、チャリンと受け口の所に素通りしてしまって「終わりなき入札」という感じでした。
 それから、芝野が若社長の不正を告発してしまう場面。きっと、芝野が自分に誤魔化すことに堪えきれずに本当のことを話すんだろうな、とは思っていましたが、由香に電話した後、控え室に戻った芝野の表情が何とも言えませんでした。今にも泣きそうな、表情のない表情が印象的でした。1話より2話、2話より3話、と緊張感と共にパワーアップしている感じなので、続く第4話も楽しみです。
 そう言えば、先月発売された『ステラ』のインタビューで大森南朋さんが仰っていた鷲津の「あなたは……、私なんだ」という台詞に注目していました。その直後に返した芝野(恭兵さん)の表情も気になっていたのですが、よく見えないまま次回!? というわけで内心「嘘ぉ?」。あの後、芝野がどういう反応を返したのかとても気になっています。そして、恭兵さんが仰っていた第6回、芝野が口にする懺悔の言葉にどう繋がるのか、期待しています。

第1話・第2話ダイジェスト 2007.03.03.放送

第2回 ゴールデン・パラシュート 2007.02.24.放送

 エンディングの曲、いいですね。トモザトモさんが唄う、『Richies I hold in light esteem(富は問題にならぬ)』。
 詩自体は『嵐が丘』で知られるエミリ・ブロンテのものらしいですが、曲もさることながら独特の歌声が素晴らしい! 7月にサントラが発売されるとのことなので、今から楽しみにしています。
 さて、ちらちらと見え隠れする胸の内に「第1回」で感じた不気味さが少し薄らいだ鷲津政彦と、その分「怖さ」が際だった芝野健夫。
 といっても、僕が芝野を見て「こっわぁ〜」(←怖い、の意)と感じるのは、彼が鷲津と対決している時かその後なので、芝野が怖いというよりは、むしろ芝野が鷲津に対して空恐ろしく感じているものを芝野を通して僕が「怖い」と感じているのかもしれません(ちょっと、ややこしいですね・笑)。
 今回は序盤に出てきた葬儀のシーン(あの、微かに手が震えるような感じとか)にもいたく感じさせられましたが、後半、野球場横でのシーンが特に印象的でした。
 鷲津との掛け合いで見られた無言の演技。ふと、『半落ち』を思い出しました。
 台詞がなく、目や、ちょっとした頬の動き、呼吸、或いは間という目には見えぬ空気や、ほんのわずかな仕草で物言わぬ声を上げた寺尾聰さんの演技も素晴らしかったのですが、
「これが恭兵さんだったら、どんな感じになるんだろうな」
 と思っていました。7年前に芝野が言ったという資本主義のルール――その言葉が鷲津の口から出た時の、物言わぬ(むしろ、言えない)台詞が衝撃でした。
 それから、ラスト付近の雨のシーン。インタビューで仰っていた「何度も撮り直した」シーンでしょうか? ダッと走りだそうとするあの一瞬、すさまじい決意が感じられました。
 鬼気迫る演技、第3回が楽しみです。

第1回 日本を買い叩け! 2007.02.17.放送

 このドラマについて知ったのは、確か6月か7月。
 2005年に公開された『まだまだあぶない刑事』以来、久しぶりに恭兵さんが出演されるということで、
「よっしゃ!」
 と思いつつも、いわゆる「企業買収」の話ということで「難しそうだな〜」とため息(苦手なんです、政治と金融関係・汗)。
 しかも、主人公の元上司で、ライバル――という、何とも微妙な役所。
 間違っても、あぶ刑事のように走ったり飛んだり、ということはなさそうだな…というのが第一印象でした(笑)。
 ちなみに、僕が観た映画やドラマの中で「金融」がテーマになっていたものといったら、2001年の作品で村上弘明氏が出演された『金融腐食列島―再生―』のみ(多分。いや、おそらくきっと・苦笑)。そう言えば、あぶ刑事(第38話『独断』)にゲスト出演されていた竹内力氏の代表作『ミナミの帝王』も一時期(大学時代)ハマって観ていたけれど、あれはちょっと異色だよな。
 結局のところ、観ているだけで胃が痛くなりそうなドラマっていうのは観る前から「ゴメンナサイ」してしまうので(情けないですね・汗)、あまり観る機会がないというか基本的に少ないんですよね。
 ストーリーを愉しむ、というより登場人物の心情(心理)を投影してしまうせいかもしれませんが…。
 だから、企業買収だけに、ドロドロした内容だったら大変だな――と。
 でも、実際は(馴染みのない専門用語にぶつかって、もう1度ビデオをで確認…という場面も多少ありましたが)夏から楽しみにしていた甲斐あって、今後の展開を期待させてくれる内容でした。
 特に、恭兵さん演じる芝野健夫が素晴らしい!
 このドラマが始まるまで、僕はまだ見ぬ「芝野健夫」という人物に対して『半落ち』の志木和正のようなイメージを持っていました。もちろん(落ち着いた良識人、という意味では)その通りだったのですが、また少し違った印象で驚きました。かといって『集団左遷』の主人公(名前は失念してしましたが)のような感じでもなく、周りで起こる様々な事象に戸惑いながらも、グッと自制する力を持った人なのかなと思いました。
 途中、鷲津対芝野の外科医発言に「ドキッ」とさせられる場面もありましたが、それだけでなく、どこか怖さを感じさせるような恭兵さんの演技にハラハラドキドキ(笑)。今回は特に、芝野の中で(鷲津に対する)戸惑いの色が大きく出ていたように思います。
 取引後に階段で鷲津と話をする場面も印象的でしたが、宇崎さん演じる西野から電話を受けた時の、心の底からちら苦さがこみ上げてくる感じがよく伝わってきました。
 そして、5年前に芝野が鷲津に言ったという台詞。
 当初、僕は(完全な企業再生には「再生のプランを立てるプロ」と「銀行とは違う姿勢を持った投資のプロ」が必要ということで)、
「俺はいつか企業再生家になるから、お前は投資家になれ」
 とか、そういう内容のことを言ったんじゃないかと思っていたのですが、ラストで鷲津が口にした衝撃的な言葉とそのニュアンスで、もっと現実味のある怖い言葉だったのか思い、背筋が「ゾゾッ」としました。恭兵さんだけでなく、鷲津を演じる大森氏の演技も重く見応えがあり、まるで2時間ドラマを見ているような充足感がありました。
 今から、ドラマのDVD化が待たれます。
 それにしても、冒頭にあった子供がお金をつかむシーンには空恐ろしいものを感じました(エンディングのラストでつかんだ物が花だったことにホッしたものを覚えましたが)。
 そのせいか、思わず、
「ホンマに大丈夫なんか?」
 と問いかけたくなるような怖さも感じました。今後、この怖さが解消されていくのかどうか、それも気になるところです。
 第1回を見て感じたのは、5年前の役回り(例えば、5年前に鷲津が感じたことを芝野が、由香が感じたことを治が…という風に)を誰かがどこかで演じながら同じ事を繰り返している――ということ。
 お金を巡るそれぞれの人間模様を追うだけで、十分見応えがあるように感じました。
 その分、芝野(僕の視点は芝野です・笑)の戸惑いや緊張感が伝わってきて痛々しいのですが…。
 しかも、全6回の間に10年近く時間がめまぐるしく動いていく感じなので、ストーリーに取り残されないよう(その時勢を追うだけでも大変ですが)頑張りたいと思います。