Lasker-Capablanca,1914,St Petersburg


11...f6まで
l 棋譜再現 c

本筋より重量。駒力でK翼から押しつぶした。
 1914年、あの大会。前半を勝ち抜いた五人の棋士だけで後半戦を争う。戦うのは各人二局づつで計八局。その時点でトップはCapablancaだった。Laskerに1.5点の大量リード。他のメンバーは、Alekhine、Tarrasch、Marshall。めまいがする。彼らを相手にCapaは4勝もするのだ。しかし、Laskerは諦めない。歴史的な猛追を敢行し、残り三局のところで、なんと追いつき、Capaとの直接対決に持ち込んだのである。日程の都合でCapaは残り四局、したがって、引き分けはLaskerにとって絶望を意味する状況だった。が、史上最強の勝負師である。重圧がむしろ彼を奮起させた。Capaを吹っ飛ばし、6勝0敗2分で逆転優勝、すげえ!
 次の一手は12.f5!?。好手か否か、議論の分かれるところであるが、確実なのは精密機械Capablancaがこの手に面食らってしまったことである。