William Shinkman
DeutscheSchachzeitung,1908

Mate in eight
棋譜再現 s

これは上下反転させた図ではありません!
 Shinkmanの作風を二つに分けることができるだろう。ひとつは美しい簡素図式。伝説だろうが、こんなエピソードがある。「彼は駒の欠けたセットしか持っていなくって、それで問題の駒数が少ないのだ」と思うファンがいた。そこでこの人はShinkmanに「まともなセット」を贈ったそうだ。
 作風のもうひとつは上記のような、手順の妙が楽しめる趣向作。難しくはない。こんな配置で八手詰めだと言われれば、だいたい正解の察しはつくだろう。しかし、作るのは魔法使いの技である。整然とした正解手順も見事だが、それだけではない。詰め上がりはピュア・メイトだ。つまり、王の逃げ場すべてに白の駒がひとつしか利いてないことにも気付いてあげよう。