会場は自由が丘のインテリアショップ「タイム&スタイル」。

場内は大盛況。250人はいたか。観客はアート系が9割。男女比イーブン。外国人も多数。
リング脇にはDJブースが。試合の合間にクラブ系音楽が流れる。選曲がとても良かった。
試合開始前にJCA渡井氏がチェスのルールを紹介した。ナイトの説明中、当方の隣にいたモデル風が「あら、桂馬みたいね」だって。

挑戦者22歳、Soichiro the Cho-Yabai。177cm/70kg/R1465。
チャンピオン29歳、Iepe the Joker。180cm/74kg/R1650。
チェスは1ラウンド4分間。持ち時間は12分。ピースを動かすとスクリーン上に反映される。
挑戦者(白)はイタリアンを選択。ヘッドホンはノイズ防止のため。
アービターは河合二段。リング外では岩崎五段がわかりやすい実況解説を提供。

11ラウンド制。奇数ラウンドがチェス、偶数ラウンドがボクシング。
ボクシングは1ラウンド2分間。各ラウンドの合間に1分間の休憩。
挑戦者はアマ・キックボクシングの試合経験5回。"チョーヤバイ"は"ジョー矢吹"をふまえている?
現代美術家の折元立身氏が、チャンピオンサイドのセコンドを務めた。
リングサイドが熱い、「大和魂を見せろ〜」。某公共放送カメラマンも居た。
選手のフットワークにリングが揺れ、スクリーンも揺れる。なぜか感動した。

ボクシングはほぼ互角。しかし局面は……、
ボクシングの影響もあったと思うが、白がポカ連発で駒をぼろぼろ取られて、
チェスが必敗形となった挑戦者が、第7Rを指さずにやりすごし、第8Rのボクシングで勝負に出たものの及ばず。
やむなく第9Rで着手、チャンピオンが次の手でメイトに仕留めた(...Qe1#)。

健闘をたたえ合う両者。場内は拍手喝采に包まれた。
チェスは“バトル”であることを再認識させたイベント。 ネットでチェスを見ているうちに、それを忘れていたんじゃないか。


記事2004年3月〜4月