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ブログなど

歌集『猫嫌ひ』

歌集『猫嫌ひ』 猫の歌集

四半世紀前に、でっち上げた猫の歌集です。当時不定期で発行していたミニコミ「サンボ通信」に掲載したもの。

Morris.が「猫嫌い」なわけはありませんが、このタイトルはMorris.の天邪鬼精神の表われなのでしょう。

例によってcatとか猫とかの文字を含む語をネタに三十一文字に捏ね上げたものです。

ポーの「黒猫」、イソップ寓話、ことわざ、季語、アリス、萩原朔太郎、徒然草から、大島弓子の「綿の国星」までヴァラエティに 富んでるといえば聞こえがいいのですが、辞書や、本棚をかき回してネタ探しに苦労したことがしのばれます。

小説『小猫』

小説『小猫』 猫の小説

これも「サンボ通信」に連載していた「愛蔵本」シリーズから。
村井弦斎と言えば、「食道楽」で有名。タイトルの小猫の出番はあまりに少ないが、
キャッチコピーの「明治中期の小説にも斯かる傑作があつたかと今更偲ばるゝ名小説!」
というのは誇大広告の典型と思う。

買ってすぐ通読して、後は押し入れに仕舞い込んでいたくらいだから、この本を愛蔵本と呼ぶのはいささか無理があるかもしれない。 しかし、なんとなく変な本だという印象だけがいつまでたっても抜けずにいる。
唯一貼付されている彩色挿絵が、いかにも時代色を持っていて、忘れられないのかもしれない。 画家は千種という署名があるが、詳らかにしない.

著者村井弦齋は「食道楽」で有名だから、名前だけは知っていたが、この小説には食事や料理のことはほとんど出てこない。 感動したとか、名作だったということではない。 奇妙な味の小説というのではさらにない。悲劇の名を冠しているのに反して、内容は荒唐無稽としか言いようがない。